テストの結果以外の発奮材料

受験勉強中は、小テストや模擬試験の結果に一喜一憂することになります。トップクラスの子どもたちを除けば、ほとんどの子どもたちは、努力の成果が試験の結果に表れない経験をしているものです。理由は単純です。毎日必死に勉強しているのは自分だけではないからです。その勉強量に大差なければ、頑張っても成績が伸びないでいる感覚を持ってしまいます。小さな子供たちにそのような思いをさせるのは心苦しいのですが、それが受験の世界だとしか言い様がありません。そこで塾の中には、単にスコアだけでなく、勉強に対する態度も評価しようとするところが存在します。この方法の素晴らしい点は、成績を伸ばした子どもを加速させると共に、伸び悩んでいる子どもを励ますことも出来るところです。また、保護者にとっても、結果を出せない子どもを肯定してくれたような気持になるため、家庭と塾との間で信頼関係が芽生えます。

保護者と塾とは、直接的な接点がありません。子どもは講師と毎日向き合いますが、保護者は陰から見守っているだけです。しかし、保護者が現況を知り、塾と情報を共有することは欠かせません。保護者の理解が得られなければ、課題をスムーズに解決できないからです。もちろん方針転換しても子どもの成績が急に伸び始めるとは限りませんが、信頼関係があれば、何とか手を尽くしてくれているとは感じられるはずです。例えば講師から、「お子さんの理解度に問題はありませんが、今はそれが結果に結びついていないようです。今後は○○という方針で指導に当たりたいと思います。そうすれば、成績も伸びるはずです」などと言われれば、任せてみようと考えることでしょう。