大手塾でトップレベルの競争に付いていけなくなった子供たちは、個人塾で潜在能力を発揮し始めることがあります。これは、大手塾との指導の差によるもので、一律のカリキュラム、講義、教材で一斉に指導するのとは違い、一人一人に特有の課題を見出して、それらの解決を図ろうとする指導が功を奏するからなのです。個人塾では、個別指導で疑問点を解消しますが、それが授業時間外に及ぶこともあります。料金は据え置きであるにもかかわらず、講師が積極的に生徒を指導するのです。それまで大手で燻っていた子どもにとって、そうした環境はとても温かく感じることでしょう。個人塾でも大手塾を凌駕する指導が受けられる可能性があるのです。
転学は最初の選択が誤りだった時に生じるものですから、できれば最初から自分に合った塾を選択したいものです。結論から言えば、自分で学ぶことのできる子どもであれば、塾の違いが成績に反映されることはありません。どの塾を選んでも成功します。それに対し、言われなければ努力を見せない子ども、頭が良すぎる子どもは、個人塾を選ぶべきかもしれません。大手の一律の指導法が向いていない可能性があるからです。
中学受験を考えている子どもたちの全てが難関校を目指すわけではありません。中堅校で満足できるご家庭であれば、個人塾を選んだ方が、成功する可能性が高くなります。個人塾の指導体制は少人数制を主流としますから、手取り足取りアドバイスしてもらえます。もちろん個人塾でありながら、学生講師を沢山雇っているような塾もありますから、入塾時にどのような講師が在籍しているのか、確認することは避けられません。